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誌上講座/環境プランナー

p90-92

誌上講座環境プランナー

 最近、循環型社会ということが環境問題を中心テーマとして、さまざまな分野で議論されている。

 その循環型社会という新しい社会システムを多角的に研究している環境アリーナ研究機構。

 今回、環境アリーナ研究機構では、循環型社会実現のために必要な人材を育成するため、「環境リサイクル管理士」の養成コースの認定を新たにスタートさせ「環境プランナー」についても準備を始めた。

 シリーズ『誌上講座・環境プランナー』の第一回目として、その「環境リサイクル管理士」「環境プランナー」認定養成コースのカリキュラムの概要を紹介する。

環境アリーナ研究機構

 東京都認可のNPOで環境に社会的に貢献する事業を総合的に実施している非営利団体。理事長は江間泰穂氏(税理士)で、事業の一つとして環境に貢献できる人材の育成を行っている。現在二つの資格制度を運営管理している。

環境リサイクル管理士

 循環型社会の形成に向けて、あらゆる組織は二〇世紀に構築した、大量生産、大量廃棄のシステムを変革していかなければならない。二〇〇〇年に成立した循環型社会形成推進基本法の理念ならびに四つのリサイクル法などを順守する仕組みを構築できる人材の育成、評価、登録を目的としている。教育カリキュラムは日本におけるマテリアルフロー研究の第一人者である早稲田大学教授の永田勝也氏の監修によるものである。

「運営委員会」

委員長◎永田勝也 

    早稲田大学理工学部教授

委員 ○山路敬三 

    日本テトラパック会長

    前(株)キャノン代表取締役社長

委員 ○三上辰喜 

    元(社)日本能率協会最高顧問

委員 ○植田和弘 

    京都大学経済学研究科教授

委員 ○大林 稔 

    龍谷大学経済学部教授

委員 ○内田二郎 

   (株)テクノリサーチ研究所代表取締役

委員 ○湯本 登 

   (有)ワイエヌインターナショナル代表取締役

「判定委員会」

委員長◎大林 稔 

    龍谷大学経済学部教授

    環境アリーナ研究機構 代表理事

委員 ○高橋貞雄 

    税理士

    東京税理士会 常務理事

    日本税理士会連合会 理事を歴任

   ○中村絢子 

    栄都建設株式会社 代表取締役

    環境アリーナ研究機構 監事

環境プランナー

 二一世紀型企業とは、『ビジネスと環境の両立』がトップから一般従業員にまで根付いた組織である。英国サステイナビリティ社のジョン・エルキントン氏もTBL(Triple Bottom Line)として、経済的繁栄、環境持続性、社会倫理性の三つのLineをクリアーした企業のみが生き残れるとしている。すなわち、すべての組織は二一世紀に向けた抜本的な戦略を必要としている。このビジネスと環境の両立をリスク予測も含めて、組織のために提言、実行していける人材の育成、評価、登録を目的としている。東京大学環境学専攻にバックアップされたウェアラブル環境情報ネット推進機構と共同で、環境経営(環境報告書、環境会計)との関連においてシステム環境学を学ぶ環境プランナーの養成を始める。教育カリキュラムは同機構理事長の板生清氏(東京大学教授)の監修によるものである。

「運営委員会」

委員長◎板生 清 

    特定非営利活動法人 ウェアラブル環境情報ネット推進機構理事長(判定委員長)

   (東京大学教授 環境学専攻)

委員 ○藤末健三 

    特定非営利活動法人 ウェアラブル環境情報ネット推進機構理事(判定委員)

   (東京大学助教授)

委員 ○吉田至朗 

    エヌピー通信社 代表取締役

委員 ○内田二郎 

   (株)テクノリサーチ研究所代表取締役

委員 ○湯本 登 

   (有)ワイエヌインターナショナル 代表取締役

委員 ○大滝克彦 

    プロアクトインターナショナル(株)代表取締役

委員 ○礒 正仁 

    ハンテック証券代表取締役

委員 ○海野みづえ 

   (株)創コンサルティング代表取締役

「総括運営」

   ○江間泰穂 

    環境アリーナ研究機構理事長

   (税理士)

   ○平林良人 

   (株)テクノファ代表取締役

   (ISO14001主任審査員) 

《環境リサイクル管理士合格者》

        平成12年12月21日現在

氏名

内田二郎

湯本 登

平林良人

上原 健

江間泰穂

三尾正人

松本一喜

寄保博幸

木村重義

増井哲夫

青木幹男

神野 洋

礒 正仁

小杉定久

梨岡英理子

大久保聡美

桑原 仁

田中 稔

和田基一郎

椿原 元

中島信久

古川邦男

柳田健三

二瓶真理

大滝二三男

田辺昌史

高橋貞雄

和泉彰宏

中谷圭一

吉田宣幸

奥澤 誠

塩田喜美子

志賀俊広

長田功一

追川 繁

志賀洋子

岡本弘和

松下敬通

平田 康

島田寿美雄

西原洋介

高井 励

中島長明

前田照イ

前田幸一郎

石田孝之

小松久人

村越立樹

植木佳彦

三宅康運

川島通治

木村直樹

森川兼利

羽生正宗

環境リサイクル管理士

環境プランナー

共通基本カリキュラム

第1節 循環型社会概論

 第1章 地球環境問題と廃棄物・リサイクル問題

 第2章 循環学

 第3章 解体・回収・分割・流通

 第4章 リバースマニュファクチャリング・DFE

 第5章 容器包装学

 第6章 ISO14001 環境マネジメン トシステム

第2節 廃棄物・リサイクル関連法規

 第1章 環境基本法

 第2章 循環型社会形成推進基本法

 第3章 廃掃法

 第4章 資源有効利用促進法

 第5章 容器包装リサイクル法

 第6章 建設資材再資源化法

 第7章 食品循環資源再利用促進法

 第8章 家電リサイクル法

第3節 支援技法

 第1章 ライフサイクルアセスメント(LCA)

 第2章 環境パフォーマンス評価(EPE)

 第3章 環境会計

 第4章 環境報告書

 第5章 グリーン購入

 第6章 環境ラベル

認定教育訓練機関

 養成コースカリキュラムは、環境アリーナ研究機構認定研修機関である(株)テクノファのものが認定されている。ただし、東京大学環境学専攻の人工環境学大講座においても、この動きに呼応する講座が今春から開講される。今後これらが、相補いながら、環境プランナーの育成が進むことになろう。東京大学大学院環境学専攻講義におけるシステム環境学の講座(担当 板生清教授)は以下のような内容が予定されている。

[講座内容]

 〈主題と目標〉

 環境学とは工学、理学、医学、農学、経済学、法学など多方面にわたる知識の融合により形成されてゆくものであり、いまだその学問の体系化は途上にある。本講義では情報技術(IT)を手段として活用しながら、各産業分野における環境問題を浮き彫りにし、さらにこれに基づいて環境会計・経営までを展望するという総合学を提示するものである。今後の企業経営において環境プランナーの存在が不可欠であることを念頭に置き、これに対応できる学生の育成を目標とする。

 〈内容〉

1.環境経営論

2.生活環境ネットワーク論

3.ネイチャーインタフェイス論

4.アグリビジネスと環境

5.廃棄物処理論

6.環境機器概論

7.ライフサイクルアセスメント

8.環境マネジメントシステム

9.環境設計論(インバースマニファクチャリング)

10.ディスアセンブリ工学

11.環境エネルギー論

12.リスクマネジメント(危機管理・災害防止)

13.交通環境論

14.環境六法概論

15.環境会計論

 

p93

 養成コースカリキュラム内容紹介

 まず「環境マネジメントシステム」を誌上講座の第一回目として紹介する。担当講師は、園部浩一郎氏(株式会社テクノファ 常務取締役)である。

ISOとは

 「ISO9000」、あるいは「ISO14000」という言葉が、マスコミにしばしば登場するようになった。ISO9001は品質マネジメントシステム、ISO14001は環境マネジメントシステムを扱う国際規格を意味する。どちらも「もの」ではなく「システム(仕組み)」を対象としている。この点が他の大部分のISO規格と性格が異なっている。

 ISO(国際標準化機構、本部:スイス・ジュネーブ)は、世界約一三〇カ国の代表的標準化機関が加盟するNGO(非政府機関)だ。国際マーケットでの売買が円滑に行われるよう、製品の寸法、性能、安全性などの国際標準規格を定め、その利用を促進している。ISOが発行した規格は、法律のような強制力をもつものではない。

 電気製品のコンセントの形状は国や地域によってばらつきがあり、日本から持参した携帯用ポットなどはそのままでは使えない。逆に、クレジットカードは世界中どこの国の加盟店でも使うことができる。前者は、各国がバラバラな仕様で製品を作った結果、不便が生じている例だ。後者は、「もの」や「人」が国境を越えて行き来する今日、国際規格に基づいた仕様とした結果、利便性が生じている例である。

ISO14001 規格発行の背景

 一九九六年九月に発行されたISO14001規格の源流は一九九一年まで遡る。

 一九九二年に開催が決まった「国連環境開発会議(地球サミット)」を成功に導くため、BCSD(持続可能な発展のための産業人会議)がISO(国際標準化機構)に環境マネジメントの国際規格化を要請したことに始まる。産業界として環境問題にどう取り組むべきかを検討した結果だ。BCSDは、報告書「チェンジング・コース」の中で、破滅へ向かう進路から持続可能な発展を目指した進路へ変更することを訴えている。

 背景にはますます深刻化する環境問題があった。オゾン層の破壊、地球温暖化、酸性雨、有害廃棄物の越境移動、野生生物種の減少など地球規模の問題に加え、廃棄物の大量発生、自然環境の破壊など多面的な環境問題が生じていた。

ISO140O1規格に基づく環境マネジメントシステム

 組織が構築する環境マネジメントシステムは、ISO14001規格に含まれる52の要求事項(満たされるべき基準)に適合させる。環境目的・目標を定め、それを達成すべく目標管理の仕組みを作り上げることになる。そして、PDCA(プラン・ドゥ・チェック・アクト)サイクルを回しながら継続的改善を進めていく。

 特に、組織の活動、製品、サービスのなかで環境に相対的に大きな影響を与える原因となる要素(「著しい環境側面」という)を、重点的に管理していかなければならない。環境目的・目標を達成するためのプログラムを策定し、必要なものは手順書を作成して運用を管理し、測定や内部監査などで運用のチェックを行い、経営層による見直しで改善をしながら次のサイクルにつなげていく。

 ISO14001規格では、組織が「what(何を)行うのか」を規定しており、「how(どのように)行うのか」は組織が決めていく。トップダウン、全員参加、文書化、継続性に特徴がある。マネジメントに関わる規格であることから、トップの関与が強調されている。

環境マネジメントシステム審査登録制度

 二〇〇〇年末現在、日本国内でISO14001規格の審査登録をすませた組織の数は五〇〇〇件を超えようとしている。製造業から建設業、サービス業、大学、出版社、行政など、業種の広がりも著しい。組織の構築した環境マネジメントシステムが、ISO 14001規格の要求事項に適合しているかどうか、依頼を受けた第三者である審査登録機関が審査を行う。そして、適合している場合にその組織について登録、公表を行うという民間の審査登録制度によるものだ。

 高度経済成長期に発生した各地の産業公害は、主に法律による直接規制で対応がなされてきた。最近では、環境税など経済的インセンティブを与えることによる間接規制も検討が進められている。ISO14001規格は、組織が経営の一環として環境マネジメントに自主的に取り組むためのツールとして開発された。環境マネジメントシステムの構築・運用を通じて「チェンジング・コース」、つまり持続可能な循環型社会へと進路の変換をめざすものだ。

 審査登録だけを目的としたよそ行きの仕組みを構築しても、組織にとって重荷でしかない。また、環境上の成果を生み出すことも難しいだろう。そのためには、自らの組織体質に合ったシステム構築、そして組織に関係する環境負荷の低減が重要となる。

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