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p115 『エコプロダクツ2000』から 「休め!」の発想を技術開発に採用した、 「シチズン エコ・ドライブシリーズ
将来の循環型社会を法の面から整備しようと、循環関連六法が成立した二〇〇〇年。そのため昨年は一般的に「循環元年」と呼ばれていた。 その「循環元年」を象徴するようなイベントが、昨年末に、東京ビッグサイトで行なわれた『エコプロダクツ2000』だった。参加したのは、企業、地方自治体、NGO団体などと広範囲にわたり、それぞれ環境に対するスローガンを掲げ、自然との共生を目指した環境活動を報告、エコ製品の展示をおこなった。 昨年亡くなった、市民科学者・高木仁三郎が提唱していた「持続可能な社会」へ向けた動きが、やっと日本企業の中で胎動し始めたのか、といった感を抱きながら各企業・団体のブースを見学した。 その中で最も気になった企業、製品をここで紹介しよう。 電池の使い捨てが、環境破壊の点から問題になってきたが、シチズンのエコ・ドライブシリーズは光エネルギーによる腕時計で、電池は一切不要。特にモノ作りの点から特筆すべき点をあげると、光があたらないと自動的に節電モードになるパワーセーブ機能があげられる。つまり時計を使わない状態、例えば夜間や収納時には、エコ・ドライブは「休め!」の状態になっている。省エネ=休む、といった発想が技術開発の過程で生まれたのだろう。 またシチズンの企業ブースは、博展最盛期の消費型ブースと違い、ケナフ材を使ったパネルを使用していた。再生可能な資材を使ってブースそのものを設営していたり、かつてのイベント文化の象徴であったコンパニオンを置かず、開発者みずから来場者にプレゼンテーションをする点も評価したいところだ。 今回の『エコプロダクツ2000』は、その名の通りプロダクツ=製品群を中心にしたイベントだったが、インデペンデントな構造の中で進化してきた科学技術が、これからは今回のイベントのように、一般の人にどう評価されるかといった視点を持たざるを得ない時代になってきたのだ。
p116 東京大学駒場祭に見る 学生の環境への意識
二〇〇〇年一一月二五日に第五一回東京大学駒場祭を訪れ、学生達の環境への取り組み、意識を覗いて見た。 近ごろの大学祭は国公立、私立大、東西を問わず、食べ物を扱う模擬店が多く、当然ながら大量のゴミが排出されることとなる。この現況に対して、東京大学の駒場祭では1997年から「駒場祭環境対策プロジェクト(通称=Eco Project)」が、数名の駒場祭委員、学内環境サークルの環境三四郎の連合体で組織され、駒場祭ででる大量のごみを何とかしたいという環境対策をになってきた。 大学祭といえども三日間にわたる熱狂の中で出るゴミはかなりすさまじいものがある。可燃、不燃のゴミ袋の数で2000袋以上、他に立て看板、木材の廃棄物も出るのでかなりの量だ。 今年の駒場祭では、このゴミ対策を三つの基本姿勢で取り組んだ。 1.ゴミになる物は使わない(Reduce) 2.出来る限り再利用(Reuse) 3.徹底分別してリサイクル(Recycle) がそれだ。具体的には、まず容器対策。容器を使わずに、「たこせんべい」や「もなか」を使って容器の代わりにし、容器も食べてもらう、正門前で来場者に割り箸を配り、一日その割り箸一本で模擬店回りをしてもらうなどだ。その中でも特に目を引いたのは、来場者の残飯を堆肥化する取り組みだ。駒場祭では二つの生ゴミの堆肥化を取り組んでいた。二つの方法は以下の通りである。
電動式生ゴミ処理機
これは、微生物を含んだおがくずなどと一緒に電動でかき混ぜ、一日〜二日で生ゴミを処理するもの。最終的に処理されたものは、それだけでは植物は育たず、土壌改良剤として土に混ぜて使用する。
つりがね形コンポスト
つりがねのような形をしたコンポストを使う方法で、コンポストの口の広いほうを地面に直接おき、蓋のついてる上の口から生ゴミを入れていく。こちらも微生物やミミズなどを入れて分解・発酵を促進。季節、天候で二〜三ヶ月の時間がかかる。しかし、出来た堆肥はコンポストの下から取り出し、そのままで土として使える。水分が多くなると発酵より先に腐敗が進むので管理が必要となる。
大学祭という短期間のイベントの中とはいえど、環境対策に真剣に取り組む姿勢は未来の日常的習慣になることを展望できるものだ
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