NATUREINTERFACE.COM
ネイチャーインタフェイス株式会社 info@natureinterface.co.jp TEL:03-5222-3583
ネイチャーインタフェイス > この号 No.03 の目次 > P50-51 [English]

[Topics] 生体・情報システム研究の現在・期待される情報技術による生体の解明 -- 東京大学工学部システム創成学科 生体・情報システムコース









期待される情報技術による生体の解明

現在、科学技術の革新的な発展は急速に進んでいる。

その中で、特にナノテクノロジー、バイオテクノロジー、IT分野は、世界中で国際的な研究がなされている。

今回、東京大学工学部 システム創成学科 生体・情報システムコースを取材し、ウェアラブルコンピュータを

使った生体・情報システム研究の最先端を中心にレポートする。

今、求められている科学技術分野とは

 科学技術の戦略的な重点化分野として最も重要な研究分野となっているのが、ライフサイエンス分野、情報通信分野、環境分野、ナノテクノロジー・材料分野とされている。

 これは科学技術基本計画(平成一三年三月閣議決定)にも記されており、国際的な研究が進んでいる分野でもある。

 しかもその中に「科学技術の発展が急速であり、かつ知識が細分化されてきている中で、新しい科学技術は異なる分野の手法や考え方の間の触発や融合の中から生まれることが多いので、研究開発の推進に当たって、境界領域や異分野の融合領域に特に留意する必要がある」と明記されているように、研究開発分野間の交流が科学技術の新機軸を形作る上で必要不可欠な要素となっている。

 東京大学工学部 システム創成学科 生体・情報システムコース(以下、生体・情報システムコースと表記)は、ナノテクノロジーとメカトロニクスを技術の核にして、環境計測、ウェアラブル情報機器分野、生体計測分野、ナノテクノロジー分野、バイオメカトロニクス分野、生体計測分野、手術支援分野、バイオイメージング分野、福祉ロボット分野といった幅広い分野を融合し、高度情報ネットワークをバックグラウンドに研究開発している。

 ゲノム解析の予想以上のスピードの早さは、各報道機関で報告されているように周知の事実。

 あるいは高度情報ネットワークの進歩によって遠隔医療が本格化している……というように医療システムは急速に高度化している。

 また人々の健康指向、超高齢社会(二千六年には六五歳以上の高齢者が人口の20%を超えると予測されている)の到来といった社会現象も加わり、医療・福祉分野への生体工学の貢献がこれまで以上に期待されている。

 そこには先端医療技術開発や、健康促進技術開発、高度福祉社会実現のための技術開発をベースにした高度医療システムを社会基盤として実現させることが必要になる。

 また環境問題は、自然環境保護ということにとどまらず、人々の健康や安全を念頭に置いた課題(温暖化、水問題、ゴミ問題、CO2問題など)、つまり生活環境保全の課題が枚挙にいとまがない。

 これらの社会的なニーズに対して、科学技術は、情報ネットワーク技術、システム化(統合化技術)、バイオテクノロジー、ナノテクノロジーといった先端技術を駆使して高度医療システムの実現や、生活環境保全の課題解決を行おうとしている。

 つまり生体・情報システムは、医療機器産業分野および環境分野において、二一世紀の戦略分野として位置付けられる。

 今回取材をした、生体・情報システムコースの研究分野こそ、その最先端なのだ。

メカトロニクス&ナノシステム

 そこでまず生体・情報システムコースの研究開発分野である、メカトロニクスとナノテクノロジー分野について説明しておきたい。

 メカトロニクスは、図1に示すようにメカをコンピュータで制御する技術の総称。

 そこでは、介護ロボットや、手術支援ロボット、診断装置、生体模倣システムなどの生体システムの研究開発、ロボット、情報機器、ディスクドライブ、携帯電話、バーチャルリアリティなどの情報システムの研究開発、ナノ計測、マイクロマシン、ナノモーションコントロールなどのナノシステムの研究開発が行われている。

 現在、メカトロニクスは、どのようなシステムであれ、動くものがあればそこにはメカトロニクスの技術が存在するという発想からさまざまな科学技術分野でその応用が考えられている分野でもある。

 またナノシステムは、ナノテクノロジーの基盤を成す分野で、原子・分子レベルでシステム化をとらえる技術。

 図2のように物理、化学、生物、機械、電気、化学工学など基礎を成す学問分野は幅広く、かつその利用分野は、精密機械、IT基盤、医療福祉、環境、社会貢献と社会全体に関わる技術と考えられている。

次世代型の

コンピュータの

主流をなす

ウェアラブル

コンピュータ

 身につけるコンピュータとして、ウェアラブルコンピュータが注目されてきた現実は、ネイチャーインタフェイス誌においてさまざまな角度から紹介されているが、ウェアラブルコンピュータの、研究開発のもうひとつの方向が快適環境の創成だろう。

 その一例が、図3に示すもの。これは「運転による疲労度の評価」を、ウェアラブルコンピュータを使って行うシステムだが、外界情報の把握から社内環境の制御、生体情報の把握を統合化し、自動車を運転するドライバーの快適環境を創り出している。

 左に、生体・情報システムコースの行っている研究開発の具体例を写真とともに列挙する。

 ここで紹介する内容はほんの数例だが、最先端のウェアラブルコンピュータ開発の状況を理解してもらえるだろう。

図1 メカトロニクス

図2 ナノシステム

図3 ウェアラブルコンピュータによる快適環境の創成

NATUREINTERFACE.COM
ネイチャーインタフェイス株式会社 info@natureinterface.co.jp TEL:03-5222-3583
-- 当サイトの参照は無料ですが内容はフリーテキストではありません。無断コピー無断転載は違法行為となりますのでご注意ください
-- 無断コピー無断転載するのではなく当サイトをご参照いただくことは歓迎です。リンクなどで当サイトをご紹介いただけると幸いです
HTML by i16 2018/08/21