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ユニークなアイデア満載〜自立型ロボット群
(東京大学工学部システム創成学科 生体・情報システムコース 助教授 佐々木 健)
東京大学工学部システム創成学科の生体・情報システムコースおよび知能社会システムコースでは、東京大学の大学祭である「五月祭」において毎年ロボットコンテストを開催している。 このコンテストは精密機械工学科(システム創成学科設立に参画した学科の一つ)の時代から行われており、今年が第十二回目である。 全国各地の大学や高専で実施されているロボットコンテストの多くがリモコン型であるのに対し、本コンテストは自立型であることに特徴があり、スイッチを入れた後は手を触れることが許されない。 身の回りの機械が進歩しているので機械が自動的に動作することは当たり前のように思われているが、与えられた課題を手作りのロボットで実現することは見た目ほど容易ではない。 リモコン型では単純なメカニズムでも人間が操作すればそれなりに高度な動作が実現できる。これは人間の判断能力や適応能力の高さの証明でもあり、真に自立型のロボットの実現がロボット研究の分野においても困難であることを物語っている。 一九九〇年に第一回のコンテストが行われた時の課題は、高飛び(垂直飛び)であった。 スイッチを入れてからモータでバネを圧縮あるいはゴムを引っ張り、蓄積したエネルギを一気に解放して飛び上がる、という方式が多かった。 ロボット全体が飛び上がらなければならないので軽量化も重要な要素であった。 その後の課題としては、玉(ゴルフボール)入れ、鉄棒、塀乗り越え、などがあり、いずれも人間は操作しない自立型を条件とした。 今年の課題は幅30cmのクレバスを渡る、というものであった。ロボットの初期状態の大きさは「最長部が30cmを越えないこと」という条件を与えたので、何らかの伸長機構を必要とした。 出場したロボットの方式はバラエティに富んでおり、ロボット全体が伸縮するもの、梯子が伸びるもの、ジャンプ台と模型自動車を組み合わせたもの、折り畳んだ板が展開するもの、粘着テープを対岸に飛ばして張り付けた後に本体を巻き上げるもの、マイクロコンピュータを用いて制御したものなど、実にユニークで多彩であった。 第一回目の課題の高飛び機構を斜めに打ち出す方式も出るかと思っていたが、さすがに既出のアイデアの真似はプライドが許さなかったのか、失敗したものも含めて全てオリジナリティ豊かなものばかりであった。 会場の教室は立ち見が出るほどの盛況ぶりで、本コンテストの人気を示していた。 来年のコンテストが楽しみである。
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