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ネイチャーインタフェイス > この号 No.04 の目次 > P081-084 [English]

WIN Newsletter






[WINの会技術講演要旨]

ディジタル・アーカイブスと

三次元動態インタフェイスの開発事例

武邑光裕|東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻 助教授

メカトロニクスの最新技術

安川清一|株式会社安川電機 新規事業推進室長

[学生コーナー]

微小散乱体を有する平面開口型光ヘッド再生特性の

数値シミュレーション

田中健二|東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻博士課程1年

精密機器生産環境における故障診断に関する研究

松久和弘|東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻 修士課程修了

      (現・ソニー株式会社)

Nonprofit Organization The Advanced Institute of Wearable Environmental Information Networks

NPO(特定非営利活動法人)ウェアラブル環境情報ネット推進機構

理事長:板生 清

事務局:旭 紀子 ニューズレター編集:佐々木健・河村久仁子

所在地:〒113-0033 東京都文京区本郷5-25-16石川ビル8F

電話:03-5803-9569 FAX:03-5803-9234

E-mail:admin@npowin.org

Homepage Address:http://www.npowin.org/

「WINの会」の今後の予定

●9月21日(金)14:00〜 ●11月21日(水)14:00〜

●1月25日(金)15:00〜

9月21日の会場:東京大学弥生講堂一条ホール

9月21日WINの会について

9月21日定例会は、通常の定例会は開かず、WIN理事長の板生教授がコーディネイターの

東京大学主催フロンティアサイエンスフォーラム(FSフォーラム)に参加し、

アグリ・ビジネスについて学ぶ会といたします。

『産学連携による新領域技術の開拓−アグリ・ビジネスへの展開−』

新領域創成科学研究科の研究領域はIT、ナノテクノロジー、先端生命科学、環境学である。

これらの技術をベースにした産学連携のプロジェクトを探索するため、

今回は植物の生長制御を中心にしたIT農業に焦点を当てる。

ストーリとしては、まず植物の成長に関する基礎技術について先端生命科学の立場から概説し、

栽培技術、システム技術、センサ技術、ネットワーク技術などを紹介し、

最後に総合討論によって技術からビジネスまでの展開を考える。

入会のご案内

〈会員の種類〉

■法人会員(年会費、一口100,000円、一口以上)

■個人会員(年会費、一口 5,000円、一口以上)

〈ご入会方法〉

指定の申込書にご記入の上、FAXまたは郵便でお申込みください。

指定の申込書は事務局まで、お電話あるいは当会ホームページよりお取り寄せください。

なお、入会申込書をご提出いただいた後に、指定の口座に年会費をお振込いただきますようお願い申し上げます。

請求書、領収書などは入会申込書受領後、随時発行いたしております。

振込先口座

本郷郵便局振替口座 口座番号00120-7-558097

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●WINの会

 技術講演要旨

ディジタル・アーカイブスと

三次元動態インタフェイスの

開発事例

武邑光裕

東京大学大学院新領域創成科学研究科

環境学専攻 助教授

 近年、進展著しいデジタル技術やネットワーク技術を使い、歴史的文書や文化的財産等を電子的に保存、継承する「ディジタル・アーカイブ」が世界的に注目されており、日本国内でも様々な取り組みが行われている。

 アーカイブコンテントは、一定の内容、カテゴリーで集積されたデータベース等の情報資源をあらゆる伝送路によって分配可能な、符号化された情報資源であり、世界中のユーザーに細分化したカテゴリーでデータを送る事ができるので、その産業拡大指数は大きな可能性を持つ分野である。

 また、ネットワークで結ばれた情報は交差や参照、対比などが様々な局面で起こり、それによって今までは美術館を往復しなければ獲得できなかった「知識」がサイバースペースで得られるようになる。

 ここで扱う情報は多元的に存在するものであるが、それをデスクトップに一元化して表示するインタフェイスの開発をしている。情報を多元的に配置し、瞬時に関連のあるサイトや画像を参照することができるようなインタフェイスが求められる。

 具体例として監修を行った『京なび』(http://www.kyonavi.kyoto-archives.gr.jp/kyonavi/mmpt_top_ippan.html)というものがある。これは、京都の街そのものを直感的な多元動態インタフェイスによってナビゲートするサイトであり、京都の見所、よいものを独自に収集・情報発信すると共に、インターネットを通じて他のサイトとリンクして京都情報を集大成、情報検索の新たなインタフェイスや都市情報、ディジタルシティのポータル化などの利用実験を行っている。

 将来的には、世界中の情報リソースを集め、それをディジタルアーカイブとしてまとめることで、固定化されていた物的文化資産を流動化し、他の情報と参照させ、新たな解釈と翻訳の活性化を生み出して行く事が可能となる。(二〇〇〇年十一月二十四日 第三回NPO WINの会講演要旨)

メカトロニクスの最新技術

安川清一

株式会社安川電機 

経営企画室 新規事業企画部長

 メカトロニクスは、日本発信の言葉でありコンセプトである。この言葉は、一九六〇年代の終わりごろに、当社がモーターのこれからの応用ということでいろいろな試みをし、Motofinger、Motohandという風にMoto何々ということばをつくり、その一環としてメカトロニクスという言葉も創ったことに始まっている。メカトロニクスにも、つくる側と、つくられるメカトロニクスがある。

 つくられるメカトロニクスといえば、世界中のありとあらゆるところに大量に出回っている様々なハイテク製品のほとんどだといっていい。一方、つくる側から見ると、昔の純粋な機械あるいはそれを少し離れたところからモーターで回すというスタイルではなかなか自由度が少ない。

 そこにエレクトロニクスとメカニズムが融合することによってフレキシビリティーが出てくる。あるいは逆に、メカだけだとどうしてもある程度のばらつきが避けられないところを、エレクトロニクスによってすべてを必要な精度におさめることも可能になってきた。精度、速度、小型といったものを突き詰めていったところに、「超メカトロニクス」と名前をつけた一群の製品がある。

 一方で個別のメカトロニクスが、どんどんシステムと呼べる、複雑なものになってきた。ゆえに簡単に設計してぽんとつくるというわけにもいかず、シミュレーションが事前に行われることが非常に重要になってくる。

 その例として、(1)電気部分あるいはメカニズムもすべてモデル化し、全体をつないだ格好でシミュレーションできるシステム。これで自社製品の開発、お客様の製品と自社製品を組み合わせたときの検証に使うことが可能になる。

 また、(2)新幹線の運行のシミュレーター。東海道・山陽新幹線では、大変な数の列車が日夜走っているが、これも中央の制御用コンピュータを完璧にだますことができるシミュレーターをつくっている。

 これまでメカトロニクスは、大量生産、更には変種変量生産に貢献してきた。今後は、情報・通信・環境・エネルギー・医療・福祉という分野を中心として、人との共生が必要であり、柔軟さ、爽やかさ、優しさ、フレンドリー、といったキーワードで考えて行く必要がある。(二〇〇〇年十一月二十四日 第三回NPO WINの会講演要旨)

●学生コーナー

微小散乱体を有する

平面開口型光ヘッド再生特性の

数値シミュレーション

田中健二

東京大学大学院新領域創成科学研究科

環境学専攻博士課程1年

【はじめに】

 近年の高度情報化社会への対応から光記録においてもますます小型・高密度の記録装置が要求される。これに呼応してすでに近接場光を応用した高NAの固体液浸レンズや微小開口を搭載した表面記録型光ヘッドなどが検討されている。しかしながらこれらの方式では記録密度の増加に伴い再生分解能の制限や出力の激減が不可避であり、性能低下を補償する新たなヘッド形態が求められる。今回、これを満たすポテンシャルを有するヘッドとして、開口内に微小散乱体を配したヘッドを提案し有限差分時間領域(FDTD)法によりその再生特性について数値シミュレーションを行った。

【解析およびその結果】

 FDTD法に基づく三次元解析モデル(断面)を図1に示す。下半がヘッド部でありサイズ200nm(x)×200nm(y)×100nm(z)のTi平面開口中に80nm(x)×80nm(y)×30nm(z)のAgの微小散乱体を設けこの近傍に波長530nmの平面波を入射する。ヘッド上方には20nmの浮上すきまを介して、厚み40nm、幅100nm(y)の孤立パターン(スペース)を有するSiO2ベースのTi媒体を配置し、ヘッドが一定すきまで走査するときの透過光量(検査面におけるポインティングベクトルの総和)をシミュレートした(図2)。散乱体がない場合と比較して光量が倍増するとともに、分解能の目安となる再生波の半値幅も約150nmから110nmと低減でき、高出力化と高分解能化が両立できる可能性が示唆された。この効果は微小散乱体によるプラズモンの励起および多重散乱によるものと推測され、また、構造、材質などに関してさらなる最適化を行うことにより100Gbit/inch2以上の高密度記録も可能と考えられる。

 

精密機器生産環境における

故障診断に関する研究

松久和弘

東京大学大学院新領域創成科学研究科

環境学専攻 修士課程修了

(現・ソニー株式会社)

 バイトによる旋削加工時は時間の経過により、工具の欠損や摩耗といった現象が起きる。時計部品などの微小部品切削時は、欠損よりも摩耗による工具不良が支配的であり、通常よりも切削力が小さいことや、取り付け位置の確保の難しさ、切削油の影響、工具の交換によるセンサ取り外しの煩雑さなど、従来の故障診断法(AEセンサ、消費電力変動、レーザー測定器、加速度センサ等)は適用が困難である。そこで、本研究では工具の振動が空気中を伝播する音をマイクロホンによって検出する測定法を使用する。マイクロホンは安価であり、非接触式で工具交換時に取り付けなおす必要がなく、切削油などによる汚れの影響も少ない。一方で加速度計などに比べ、非常に多くのノイズを拾ってしまうという欠点もある。

 マイクロホンでの工具摩耗時の測定結果を分析した結果、工具摩耗時にはある特定の周波数成分が増大することが判明した。マイクロホンは加速度計などと比べると指向性が弱く、ノイズ量が著しく大きい。その対策として摩耗時に増大する特定の周波数成分に注目する。尚、この周波数成分は工具の1次共振周波数成分と考えられる。実際の工作機械が使われている現場では実験室とは異なり、様々な騒音が考えられる。しかし、異常を示す周波数帯域をフィルタをかけることで抜き出し、その振幅がある閾値を超えた場合に警報を出すなどすれば、不良品を産出する前に機械を停止するなどの対処が可能である。本研究ではマイクロホン、アンプ、フィルタ、レベル判定回路を組み合わせ、アナログ回路による小型の故障診断装置を作成した。

 今後は本研究の原理を応用し、装置の更なる小型化、ワンチップ化により工具内蔵型故障診断や自然、人間などの他分野への応用が期待される。

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