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モノづくり不思議教室 株式会社デンソー
シリコン異方性エッチングを使用したマイクロヒータ ヒータの薄膜化により、低消費電力、高速応答を実現。250℃までわずか10msで昇温
株式会社デンソーは、このほど基礎研究所で大きさ500μm×200μmのマイクロヒータを開発した。このマイクロヒータは、ヒータ部がシリコン基板から分離した構造のため熱容量が小さく、250℃まで昇温するのに10msという高い応答性と、わずか15mW以下という低い消費電力が特徴である。 従来のヒータは、セラミック基板上に、厚さ数十μmの厚膜の白金抵抗体を印刷により形成していた。そのため小型化が困難なうえに、セラミック基板全体が加熱されてしまうため、昇温の応答性が数百msと悪く、消費電力も数ワットと大きいという問題があった。 今回開発したマイクロヒータは、高応答性と低消費電力化を達成するために、シリコン基板上に厚さ1μm以下の薄膜の白金抵抗体をブリッジ状に浮かせた構造とした。 ヒータを薄膜化することでヒータ部の熱容量を低減するとともに、ヒータとシリコン基板を空間的に分離することでシリコン基板への熱伝導を極限まで低減し、高応答性と低消費電力化を達成したのである。 ブリッジ状に浮かせるためには、シリコンに対するアルカリ溶液であるKOHの異方性エッチング技術を駆使した。具体的には、シリコン結晶の(111)面が他の主要な(100)面や(110)面に比べて著しくエッチング速度が小さいという現象を利用して、ヒータとシリコン基板を分離した。 開発した技術を用いることにより、小型で低消費電力、高速応答のセンサができるため、ガスセンサ、気体の流量センサへの応用が期待されている。 たとえば、ガスセンサにはガスの濃度で抵抗が変化する感応膜を用いるものがあるが、この感応膜は通常200℃以上に加熱しないと活性化しないため、センサの応答性というのは、ヒータの昇温時間で決まってしまう。したがって、昇温時間の極めて短いこのヒータを使用すれば、10msで応答するガスセンサの実現も夢ではなくなるのである。
0.5mm×0.2mmのマイクロヒータを4つの梁で中空に浮かせた構造
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