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[開発最前線] フォーラム21 -- シチズン









「CITIZEN FORUM21」が東京国際フォーラムで開催――。

マイクロ・ヒューマン・テックで超時計の世界を創造する

シチズン時計株式会社

去る11月6、7日の両日、「CITIZEN FORUM21」が、東京千代田区丸の内の東京国際フォーラムで開催された。

これはシチズン時計株式会社、およびシチズングループ32社の技術・製品・サービスを背景にした

「21世紀に変貌する新しいシチズンの姿」を幅広く紹介・展示したもので、

関係者、ユーザー、専門家、マスコミ関係者、さらに一般客など参加者3500名が訪れ盛況のイベントとなった。

新製品や新技術はもちろん、さまざまな工夫をこらしたデモンストレーションを通して、

同社(及びシチズングループ)の新たな成長と次世代の事業領域の展開を十分感じさせてくれた。

編集部はその「CITIZEN FORUM21」を取材し、“時計のパイオニア”シチズン時計(株)の未来像をレポートする。

シチズンのモノづくりの思想は

”マイクロ・ヒューマン・テック“

「マイクロ・ヒューマン・テック」――。これは、21世紀を切り拓くシチズンのモノづくりの思想を意味している言葉だ。説明しよう。

”マイクロ“(MICRO)とは、シチズンの技術ドメインを指し、同社の小型・精密分野で最先端の情報革命に貢献することであり、”ヒューマン“(HUMAN)は、技術フィロソフィーを表現し、シチズンが製品づくりを通して世界の人々の暮らしを支援し、豊かさを実現することをいう。

 そして”テック“(TECH)は、同社の技術メソッドを象徴する。モノづくりのプロフェッショナルとして、魅力的で信頼感のある商品を将来にわたって生み出していくために蓄えられた技術と同時に、新時代を先取りする技術をつくり上げていくこと。これら3つを融合させた「マイクロ・ヒューマン・テック」の思想を基本に、来るべき未来に向け、「時計」「情報機器」「部品」「産業機械」という四つの事業を推し進めていこうというのが、同社、およびシチズングループ各社の未来戦略なのである。

 ところで、シチズングループは創業以来、小さな針を精緻に刻みつづけてきた、文字通り ”時計のパイオニア“だ。しかし今日、その長い歴史を土台にしながら、さらに「超時計へ」という進化を遂げようとしている。

 シチズンのスタッフによると、「超時計」という考え方は、同社の掲げるマイクロ・ヒューマン・テックという思想を基本にした四つの事業(時計・情報機器・部品・産業機械)をダイナミックに推し進めると同時に、それらの力を集めた新ビジネスを開拓するという意味があるという。具体的な例として、ウェアラブルITがあり、”身につける“という同社の得意分野である時計の特性や技術をマイクロ・コンピューティングに活かし、製品として消費者に届けるという使命を担っているようだ。いわば、時計を基礎にさらにその上を目指す同社の決意といえるだろう。

「シチズン・フォーラム21」に見る

21世紀の未来像

 その”21世紀に変貌する新しいシチズンの姿“をみせてくれたのが、去る十一月六、七日に開催された「CITIZEN FORUM21」(国際フォーラム)だった。

 このイベントは、すでに述べた「マイクロ・ヒューマン・テック」をベースにした四つの事業、すなわち〈時計〉〈情報機器〉〈部品〉〈産業機械〉が四つのゾーンに分かれ、それぞれ新商品や新技術が紹介されたのである。簡単にみてみよう。

●時計ゾーン

テーマは「技術と美の融合」。シチズンの代名詞ともいえる時計。その進化の過程を、美しさ、環境配慮(エコロジー)、使いやすさをキーワードに、「ソーラーウォッチの進化」や世界初の透明ソーラーセル「エコ・ドライブビトロの技術」、人と環境に優しい機能を実現した電波時計「RADIO-CONTROLLED」、「WatchPad(腕時計型コンピュータ)」など、時計を中心にした腕情報端末や各種クロックが紹介された。

●情報機器ゾーン

「次のインタフェースへ。腕からはじまる、情報革命」がテーマという情報機器ゾーンでは、プリンタ、ディスクドライブなどPC周辺機器や通信・小型情報端末、そして高齢化社会を踏まえ、ユニバーサルデザインを導入した「ヘルスダイアリーシステム」といった健康機器など、さらに小さく高機能に進化する同社の多彩な情報機器を展示。

●部品ゾーン

「精緻を極めて、大きな可能性へ。それは、時計の遺伝子」がテーマ。マイクロ・テクノロジーが冴える部品は、まさに「時計の遺伝子」といえる。精密加工(イオンプレーティングほか)、真空表面処理、実装(バンピング技術ほか)、水晶デバイス(水晶発振ほか)、液晶デバイス(携帯電話・PDA用、マイクロディスプレイ、液晶光学素子など)、電子デバイス(小型IrDAモジュールほか)、各種精密加工部品といった、高速ネットワーク社会を実現する通信・光デバイス分野の展示が中心。

●産業機械ゾーン

時計製造技術から発展し、より高精度・高品質・高生産を実現してきた工作、計測、組立の各機械と、人を中心にした工場ソリューションを提供するソフトウェアとネットワーク製品の数々。テーマは「感動価値生産へ。それは、人と機械と向上の新しい提案」。

インターネットをフルに使ったネットワークとソフトウェア、計測・周辺機器による工場ソリューションコーナーやネットワークで機械を集中管理する「機械稼動監視システム」、マルチメディアで作業を支援する「ウェアラブルPC」や工作機械、計測機械、組立機械に各コーナーが用意された。

「超時計へ」と進化する

シチズンの新戦略製品

 さて、この「CITIZEN FORUM21」で参加者の注目を集めたのが「WatchPad」と「Party'sLink」、「ワイヤレス・データシンク・カード」という小型情報端末の出品ではないだろうか。

「WatchPad」は、日本を代表する時計メーカーであるシチズン時計と、ITのリーディングカンパニー、IBMが新しいパーソナルIT機器分野で協業し研究用プラットホームとして試作されたもの。

 開発には、シチズンがシステムの外装を含めたパッケージング設計、表示素子、入力デバイスなど部品設計を、IBMは機器全体の概念設計、及びハードウェア、ソフトウェアを含めたアーキテクチャーとシステム設計、基本ソフトウェアの実装を担当した。

 老若男女を問わず、人に優しいウェアラブルコンピュータとしてもっとも自然な形である腕時計には、現在、様々な機能が求められている。その可能性を時計サイズで実現したのがこのWatchPadなのだ。両手が自由に使え、いつでもどこでも画面を見ることができ、個人で持ち歩くモバイルIT機器として最適といえるだろう。

 OS(オペレーション・システム)としてLinuxカーネル・バージョン2.4を採用。またこれによってBluetooth通信機能の標準搭載とIrDAにより、交通情報の配信サービスやPCや携帯電話とのデータ転送やアクセス、タウン情報やバーチャルショッピング、指紋センサによるセキュリティ機能など、多機能化が可能となり、モバイル・ネットワーキングの世界がグンと身近なものになるはずである。

 そして、「PartyユsLink」。こちらはポケットサイズの小規模コミュニティ向けのグループウェア専用端末。このPartyユsLinkとi-mode携帯のシンプルな組み合わせでメンバー同士のスケジュール設定や空き時間などが検索できる。従来のグループウェアは企業向けで、設定や運用には専門知識が必要とされてきたが、このPartyユsLinkでは、機能を限定した専用機のため、簡単な設定ですぐに利用できる利点がある。

 また、カードサイズで薄さ6.5ミリ、重さ40グラムの超コンパクトPDA、「ワイヤレス・データシンク・カード」も注目の一つだった。パソコンの個人情報をカードへとり込み、どこへでも手軽に持ち運ぶことができる。インターネットからソフトウェアやコンテンツをダウンロードすることで様々な使い方も可能だ。もちろん、デザイン、高品位外装、液晶ディスプレイ、高密度実装など、時計メーカーして長年培ったシチズンの技術が活かされていることはいうまでもないだろう。

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