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(P040)
モノづくり不思議教室 株式会社デンソー
マグネシウムの針葉樹の森 集束イオンビーム照射によって形成された金属マイクロコーン
集束イオンビーム装置は、ガリウム金属イオンを数万ボルトに加速し試料表面へ集束させることによって、走査イオン像の観察、マスクレスのエッチング・デポジション等を行なう半導体プロセス評価装置である。 写真は、この集束イオンビーム装置により、マグネシウムをエッチングしたときに表面に形成されたコーン(円錐)の密生状態の走査イオン像である。コーンはイオンの入射方向を向いており、角度も揃っている。また、先端部分には球状粒子が存在している(図1)。まさに平原の中の峡谷に現れた「マグネシウムの針葉樹の森」である。 マグネシウム表面にイオンを照射すると、表面のわずかな凹凸が起点となってコーンの形成が始まる。コーンの角度は、エッチングされるマグネシウムの量が最大となるように変化していく。同時に、エッチングされたマグネシウム粒子の一部が、形成途中のコーンの表面に再付着する。コーンの最先端に再付着したマグネシウム粒子と照射されたガリウムイオンとが合金を形成して球状粒子となり、これがマスクとなってコーンの形成を促進させたと推測している(図2)。 このような不思議な現象を起こす集束イオンビーム装置であるが、LSI等の半導体デバイスでのプロセスの評価(断面加工・観察)、マスクの修正、配線の変更等に利用されるだけでなく、透過電子顕微鏡観察用の超薄膜試料(厚さ一○○ナノメートル以下)の作製にも応用されている。
(写真キャプション) 図1
Gaイオン入射 球体粒子 先端の角度
図2
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