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[連載] スリランカ作物遺伝資源紀行 -- 秋濱 友也/渡辺 和彦






























連載 世界の生き物

渡辺進二(元国際協力事業団JICA専門家)

秋濱友也(アグリバイオ研究所/元明治大学教授)

スリ・ランカ作物遺伝資源紀行

 地球上では、ごく近い将来、飢えに苦しむ人々が5億人に達することが弾き出されている。そんな折、日本が品種改良に必要な植物遺伝資源事業を開発途上国のために援助してきたことは、誠に時宜を得たことであった。スリ・ランカ遺伝資源センター計画においては、1988年4月から7年間にわたり技術協力が実施されてきた。本計画で、遺伝資源収集・保存・評価・利用の事業がスムーズに動き出したことは、非常に喜ばしいことである。ここでは、スリ・ランカの貴重な農作物遺伝資源情報の一部を紹介したいと思う。なお、1992年11月に、とくに遺伝資源にご造詣の深い秋篠宮文仁殿下と紀子妃殿下がセンターを訪問され、激励のお言葉を賜ったことを付け加えさせていただく。

スリ・ランカ、ペラデニアにある国土農業省の建物

イネの世代促進温室で採種をしているところ

もろこしの他花受粉を防ぐため開花前の穂に袋をかけて純系種子を得る作業

国土農業省に隣接して建築されたスリ・ランカ植物遺伝資源センター(PGRC)の全景

植物栄養体の試験管保存。

ウィルス病の無毒化のための

実生繁殖や挿し木による

保存もおこなっている

植物遺伝資源のデータベース

管理をスリ・ランカの

カウンターパートに指導する

JICAの専門家

ペラデニア植物園。木本作物の保存園。

世界の熱帯植物園の中で、

シンガポールとインドネシアのボゴールとともに

3大植物園といわれている

スリ・ランカ山間地にある有名な避暑地ヌワラエリヤの果物

スリ・ランカでは今なお貴重な植物遺伝資源の消滅を招く、

森林を焼いて農作物の種を蒔く焼畑農業がおこなわれている

セイロン紅茶の茶摘風景。

ヌワラエリヤは見わたすかぎり茶畑である

スリ・ランカの茶はセイロン紅茶として有名である。写真は摘みとり最適新茶の葉である。

Camellia sinensis (L.)kuntze

古来からスリ・ランカの人々が選び育ててきた

とうがらし Capsicum annuum L.のいろいろな種類

オクラ Abelmoschus esculentus(L.)Moench 

東南アジア起源のオクラは、長い年月をかけてインド経由でスリ・ランカに伝来した。品種の多様性に富み、花色が赤や紫のものもある

日本では時計草と呼ばれるスリ・ランカの

パッションフルーツPassiflora edulis Simsの花と果実。

花は大きく甘い香りがする

同じくパッションフルーツの異なる品種の果実。ポルトガル人によってブラジルからスリ・ランカへもたらされたといわれている

成熟期の稲穂。スリ・ランカのイネは紀元前から栽培されており、およそ600品種ほどがローカル品種として見られる。日本の米とちがい細長い籾が多い

イネ Oryza sativa L. イネはスリランカの主食。

写真は受粉を終えたイネのおしべが

穎花(えいか)から顔を出したところ

カボチャ Cucurbita moschata(Duchesne)Poiret 南米起源のカボチャがスリ・ランカには16世紀頃入ってきた。歴史が古いため、大型、丸型、卵型など、多様性に富んでいる

パパイヤ Carica papaya L. 16世紀に南米からポルトガル人によってもたらされた。果実に含有されるパパイン酵素は肉の消化を助ける。食後のデザートに欠かせない果物だ

カシューナッツ Anacardium occident ale L. 熱帯アメリカからスリ・ランカへ導入された。

ひとつずつ愛らしい実が木にぶら下がっている。先端の部分の種はナッツの王様といわれる

スリ・ランカ生まれの古くから知られているバナナの野生種。大きな赤い花がすばらしい。

Musa acuminataとM.balbisiana の野生種が有名である

バナナ Musa xsapientum L. スリ・ランカ原産の種類は古くからつくられていた。カレーやフライにして食べる種類もある

ジャックフルーツ Artocarpus heter-ophy llus Lam. インド起源の果物で古くに伝来した。人の顔の倍ほどにもなる。巨木の幹に直接ぶら下がっている不思議な果物である

ジャックフルーツの木は

1本の木に形雌花と雄花が存在する。

果実は卵形ないし楕円形

アボガド Persea americana Mill.

未熟果実はカレーやピクルスにする。

熟した果実は生食する。

導入歴は不明である

ドリアン Durio zibethinus Murr. スリ・ランカでは

果物の王様といわれている。

ドリアンファンには忘れられない強い香りと味で有名。

西マレーシアが起源で、16世紀に導入された

マンゴスチン Garcinia mangostana L.

マレーシア起源の果物である。

スリ・ランカへは1800年頃導入された

マンゴスチンは

果物の「女王」と呼ばれる。

甘みのある味がすばらしく、デザートに最適

ランブータン Nephelium lappaceum L. マレーシア起源だが、スリ・ランカへの導入は不明。

青空に映える燃えるような赤が印象的である

Tomoya Akihama アグリバイオ研究所

〒206-0011 東京都多摩市関戸1‐1‐5

ザ・スクエア A310 Tel&Fax 042‐372‐5365

e-mail : akihamat@d9.dion.ne.jp

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