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「5年後の未来を実際に体験できる」とうたう近未来テクノロジー展「After 5 years」の開幕が、いよいよ2カ月後にせまってきた。 「宇宙ホテル」「空飛ぶじゅうたん」など、この展覧会の開催にあわせ、夢を現実に見える形で初めてつくられるものもあるという。 注目される展示をいくつかピックアップして紹介しよう。
エネルギー、環境問題の ソリューション・テクノロジーを展示する 丸ビル オープニングイベント展「After 5 years」
NI TOPICS
取材・文=編集部
「宇宙ホテル」に「空飛ぶじゅうたん」など 近未来テクノロジーが集合
夢を与えたい。日本のテクノロジーの最先端を見せることで元気のない大人たちに希望を与え、子どもたちには未来を与えたい。それが近未来テクノロジー展「After 5 years」の企画意図だ。あらゆる娯楽に囲まれ、刺激にさらされている現代人が、そう簡単に心を動かされるだろうか、とお考えの方もいるかもしれない。しかし、「宇宙ホテル」や「空飛ぶじゅうたん」の夢が形で展示されるとなったら、やはり心は動かないだろうか? 「宇宙ホテル」は、当初は一〇〇分の一の模型だけが出展される予定だったが、「小さな子どもに宇宙や科学技術に憧れをもってもらうには、とにかく少しでも大きいものでなければ!」という考えで、約二〇分の一の宇宙ホテルが会場に設置されることになった。 円筒形をした宇宙ホテルは、共用スペースとカプセル状の個室に分かれている。無重力状態なので、天井も床も関係ない。ということは、地上での天井も床として使えるので、たとえばトイレが天井に設置されるようなこともあり得るわけだ。建築物だけでなく、宇宙ホテル内で使われるキッチンやテーブル、椅子、洗面スペースなども再現されており、宇宙旅行中の生活が容易にイメージできるようになっている。 また「空飛ぶじゅうたん」は、奇抜な物理学をベースにエネルギー材料工学、宇宙利用工学といった研究を応用したもの。簡単にいうと、ある物体の回転の方向をそろえることにより、そのエネルギーを利用すれば、物体を浮かせることができる――という理論だそうだ。今回の展示物の詳細はまだ秘密ということだが、本当に浮くのだろうか?
エネルギー問題の解消に向けて
以上のようなワクワクするタイプのテクノロジーのほか、展示のかなり重要な部分を占めるのが、エネルギー問題に関わるテクノロジーだ。 なかでも目を引くのは、科学技術振興事業団の北澤宏一教授による「超伝導グローバルネットワーク構想」。太陽光発電というものがあるが、ご存知のように、この方法は夜は利用できない。風力発電も、風が吹かなければ役に立たない。電力というのは貯蔵が利かないから、どの国もどの地域も、昼間の最大電力使用量に合わせて発電をしている。ということは、つねに多めに発電しては、余らせていることになる。エネルギーがもったいないではないか。 では、どうするか。電力供給を地球規模で考えればよい。地球規模で考えれば、ある地域が昼でもある地域は夜だし、北半球が夏でも南は冬なのだから、それを利用し合えばよい。風の吹きすさぶ地域では風力発電をおこない、太陽の照りつける砂漠では太陽光発電をするなど、各地で自然エネルギーによって発電させた電力を、世界で分け合えばよい、というわけだ。 それを供給するためのネットワークには、電気抵抗がゼロである超伝導ネットワークを用いる。そうすれば、電気は何千キロも離れた発電の適地から供給されるし、天候にも左右されることがない。効率よく自然エネルギーを利用すれば、電力の値段も下がり、原子力発電所に頼る必要もなくなっていくだろう。大幅に電力コストが下がるとなると、電気自動車を普及させる問題点も、もはやクリアされると考えてよい。そのための自然エネルギーは、日本だけを考えるとコスト高であるが、世界的に見れば、人類が必要とするエネルギー量に比べてほぼ無尽蔵に(約一万倍)存在するという。 この構想は、五年後とはいかないものの、あと一〇年程度で実現するといわれている(実現しようと思えば、技術的には、今からでもできるのだそうだが)。スケールの大きさと現実的な効果の大きさに、にわかに信じがたい気もするのだが、本当にこれが私たちの五年後、一〇年後の未来の姿なのだとすると、未来にもなにか希望がもてそうな気がしてはこないだろうか。 そのほかにも、由良拓也さんがデザインした未来カーや、超伝導で浮かぶスピーカーなど、さまざまな近未来アイテムが展示される予定となっている。
P79キャプション 「宇宙ホテル」イメージ図 会場ではCCDカメラを動かし、内部を自由に見ることができる
開催概要 日時: 2002年10月4日(金)〜 10月30日(水) 場所: 丸の内ビルディング (JR東京駅前・平成14年秋竣工) 1階アトリウム、7階交流スペース、 ホールを予定 主催: After 5 years実行委員会 共催: 科学技術振興財団、理化学研究所、 産業技術総合研究所、 日本経済新聞社、他 後援: 文部科学省、経済産業省、 東京大学先端技術センター、 東京工業大学フロンティア創造 共同研究センター、慶応大学、 早稲田大学、ウェアラブル環境情報 ネット推進機構(NPO法人WIN) URL:http://www.so-net.ne.jp/af5/
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